DEADEND
行き止まり。転じて先、将来の展望が見えないこと。a dead end.
なんとも救いようのないこんな単語をバンド名に冠したこのバンドが誕生したのは1984年の暮れのこと。
なんと今から25年も前のこと。四半世紀も前になる。(笑)
元LIARのMORRIE(Vo)、同じく、元LIARのTAKAHIRO(g)、元RAJASのCRAZY COOL JOE (b)
を中心に結成される。後に元TERRA ROSAのTANO(dr) が加入して本格的にバンドがスタート。
と思ったら翌年DEAD END結成の中心人物であるTAKAHIROが脱退。現メンバーでもある
元TERRA ROSAの様式美ギタリストYOU(g)が加入。インディーズレーベルから、
1stアルバム『DEAD LINE』を1万枚限定でリリース。(ファンの間では一番人気が高い)
メジャーデビュー直前にドラムのTANOが病により脱退。
オーディションで元SABER TIGER(北海道)のMINATO(湊雅史)が加入し、
ここにメジャーデヴュー時の面子が完成する。
この当時リアルタイムではワタクシまだ生意気な中学生だったもんで主に聴いていたのは
当時流行りつつあったLA.METALを中心に洋楽一辺倒であり・・・
BOOWYや尾崎豊や矢沢の永ちゃん等、邦楽ROCKに傾倒するクラスメートを横目に
創刊間もないBURRN!を教科書にHR/HM道へとまっしぐらであった。
尤も高校へ入学する頃には周りの影響もあり当時全盛期を迎えつつあったジャパメタの中でも
トップクラスの人気を誇っていたLOUDNESS、VOWWOW、EARTHSHAKERくらいは
つまみ食いしており、レンタルレコード店や友人同士で貸し借りした音源もあったとはいえ
単車にも乗りたい!洋服もほしい!の少年にはそんなに潤沢な小遣いなどある筈もなく
優先的に手に入れたCDやレコードはBURRN!誌のレヴューや記事で興味を持った
アーティストの新譜に終始していた。
そもそも本気で邦楽のアーティストにものめり込みだしたのは二十歳を過ぎてからであり
あのXJAPANが市民権を獲得し、ZIGGYやイエモン、REDSや黒夢、GLAYやラルク、
まるで自分たちの周りだけが熱心なファンだったとばかり思っていた身近なロックバンド達が
ヒットチャートを賑わし、メジャーな存在になったり、すぐに衰退するんぢゃないかとばかり
思っていたカラオケも通信カラオケが当たり前の時代になり、割とコアなバンドの曲でも
歌えるようになったりしてきたことも大きくて・・・
やっぱり日本語とロックってのは合うか合わないのかといえば元々ロックってのは
英語圏で生まれたもんであるからして・・・
でも要は別に歌詞が日本語でもカッコイイもんはカッコイイ!と割り切って聴けるようになった
のもこの頃からだったような気がする。
そうなんよ。ぶっちゃけDEADENDを聴きだしたのもここんとこ1~2年くらいの話であり・・・
全く以って熱心なファンとは言い難いと自覚している。
自分ではハードロックやへヴィメタルに関しては洋・邦問わず割りとなんでも聴いてきた
と思っていたががこの年(40リーチ!)になってまたしてもロックにやられてしまった。
なんで俺このバンド見逃してたんだ!
これが25年前の音かよ!
何だ?この歌詞?
アルバム毎に音楽性が変化して・・・る!?
このヴォーカル?ライヴでも声出てるじゃんよ?
所謂ジャパメタの過熱している時期に出てきた(RAJASやTERRAROSAなんかモロだもんな。)
バンドだとは云え、この4人でなくてはDEADENDであり得ない存在感丸出しで
メタルだのハードロックだの云うカテゴリーで括りきれない何かが・・・
アルバムを聴く毎に気づかせてくれる仕掛けの凝ったまるで挑戦してくるかのような展開・・・
それでいて耳に残り、気がつくと口ずさめるキャッチーささえ仄かに感じ取れる楽曲・・・
ラグクラウトのクトゥルー神話に基づいた一筋縄では咀嚼さえ難しいMORRIEの世界観・・・
比較すること自体が陳腐なことだと判っていてもアルバム毎に変わる音楽性は
全く世界観は違ってもあのリッチーブラックモアが率いたRAINBOWや生き物のような
KINGCRIMSONさえ髣髴させる。
JanneDaArcやL'Arc~en~Ciel、LUNASEAや黒夢、La'crymaChrisuti等後続のV系と
呼ばれるバンド群のメンバー達が最大級の賛辞を送り、自らがファンであることを
公言して憚らない理由が判る。
孤高のカリスマヴォーカルMORRIE
派手なロックンローラーCRAZYCOOLJOE
まさかの様式美ギタリストYOU
技巧派ドラマーの極みMINATO
ファッションや佇まいですらこの4人でしかあり得なかったDEADENDの世界。
そのDEADENDが20年ぶりに再集結しアルバムを発表した。
過去の作品ですら咀嚼しきれていない俺がこのニューアルバムを評する日が
来るのか判らないが、もしこの記事に目が留まったあなたがビジュアル系と呼ばれる
ロックバンドに触手をそそられる方であれば好き嫌いは別としてあなたのお好きな
要素を少なからず感じ取れると思うし、場合によってはあなたがなぜV系バンドに惹かれるのか
その答えを見つけることがこのDEADENDの作品群を紐解くことによって出来るかもしれない。
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